ヒゴタイ2008年08月07日

 阿蘇から久住に連なる辺り、大分県との境にある「ヒゴタイ公園」でヒゴタイの花が咲き始めたというので、立秋の今日出かけた。咲いて間がないためまだ薄緑色が残っているものが多いが、次第に瑠璃色に変わっていく。それ自体は地味だが、黄色いオミナエシや薄紅のカワラナデシコが同時期に咲いていることが多く、それらが組み合わさって、それなりの華やかさも感じられる。 
 ヒゴタイは大陸性植物、朝鮮半島中部以南に分布し,九州では普通にみられたが、乱獲により野生種は少なくなり、阿蘇でも稀にしか見ることができない。
 花は8~9月にかけ咲くが、完全な球形の花をつけるのはヒゴタイぐらいものだといわれる。
 「ヒゴタイ」という名称だが、おかしな名であるが貝原益軒の「大和本草」(1709年)に「平行帯(ひんこうたい)、花るり色なり、葉は敗醤(おみなえし)に似たり」とあり、これが初出のようだ。江戸時代中期から栽培されていたようである。移植をすると根の先を切るので、大変根付きにくい。草原から持ち帰ってもつかないことが多い。