梅ひらく2010年02月02日

浮牡丹
 あっという間に一月が過ぎ、初午の昨日はほぼ一日雨で、夕方には冷え込んだが、今日は青空が広がって気温も上がり、風の冷たさも1月とは違う感じである・・・「春近し」。明日は節分。そこで、そろそろ梅も開いたかな?と谷尾崎梅林公園まで出かけた。
 この公園は市の西郊にあたる金峰山の南麓にあり、細川家の菩提寺の別院跡で13種210本の梅樹がある。かって宮本武蔵が座禅を組んだと伝えられる座禅石があることでも知られるところだが、紅梅白梅とも漸く二本ほどが花を付け、他の木々の蕾はまだ固かったが、昨日の雨に洗われた地面の苔の緑がみずみずしく鮮やかだったのが印象に残った。

熊本城飯田丸梅園2010年02月07日

熊本城梅園
 立春が過ぎ、朝夕の冷え込みは変わらないが、お日様が顔を出す日は結構暖かいと感じることが多くなった。そろそろ梅も開いたんじゃないだろうかという期待も膨らむ。
 2週間前に訪れた時は一株の紅梅だけが花を付けていた熊本城の梅園は今日は白梅も含めてそこそこ花が開いていた。4~5分咲きというところか。花の開く具合と、入場者数が妙に比例しているように思われて面白かった。
 なお、昨春竣工した本丸御殿では、往時の膳部を復元提供する試みが始まっているようだし、数寄屋丸二階御広間は嘗ては主に接客用として茶会、歌会、能などを楽しんだ建物で、平成元年に復元されたが、今日登楼したらその大広間には緋毛氈が敷かれて結婚披露宴の準備中だった。出席予定と思われる和服姿の女性が数人すでにそこに見られたが、和服と建物の雰囲気とがとてもしっくりと馴染んでいて、素晴らしい宴となるだろうと思われた。(写真は、その数寄屋丸から梅園を俯瞰したもの)

谷尾崎梅林公園2010年02月14日

紅白の鶯宿梅
 ほぼ2週間ぶりに市の西郊にある谷尾崎梅林公園を訪れた。数日前は南九州に春一番が吹いたと報じられたほどに強い風雨があって、その後再び相当の寒気が侵入してきたりしたためであろうか、やっと5分咲きというところだった。観梅の客はごく疎らで、梅が枝餅を売る屋台で開いていたのは1軒のみ。
 先回訪れたときには浮牡丹と青軸の2種だけが開花していたが、今日になると鶯宿梅は紅白共にほぼ満開、薩摩紅梅も濃い紅の花を開き、薄紅の藤牡丹、薄緑を感じさせる緑萼、光源氏も白い花を開き始めていた。宮本武蔵が座したとされる座禅石がある高台では紅白の梅の花が満開で、近所の幼い子供達がその下で楽しそうに追いかけっこ遊びをしていた。

浅春2010年02月20日

土筆(つくし)
 二十四節気の「雨水」を迎えたのに厳しい寒気が残ると嘆いていたら、翌日から三月の陽気になってくれた。朝から空は青く澄んで日射しが柔らかく暖めてくれる。そこで市の東郊の田園地帯へ春を探しに出かけた。
 ここはこれまでにも毎年この頃に散策して芹やタンポポなどを見つけて喜んだところだが、今日の狙いは土筆である。そのためには地面すれすれの低い位置での撮影も必要かもしれないと、今日は液晶ファインダーがフリーアングルとなるOlympus E-10を何年ぶりかで引っ張り出した。
 小川のほとりでは思いがけず白い綿毛に包まれた猫柳の花が反逆光に光っているところに出会えた。しかし、肝心の土筆んぼが中々見つからない。近頃では農道の整備が進んできたために、土筆が生えるような手つかずの地面が少なくなってしまったのだろう。1時間ほども探し回ったろうか、それでも見つけられず諦めて戻ろうとして辺りを何気なく見回したら、少し先の川縁に野焼きの後の黒い地面があり、そこに何か白い産毛のようなものがある。近寄ると、それはあんなに探して見つからなかった土筆であった。
 昔、戦争中の国民学校の国語?の教科書に載っていた次の詩を思い出した。
       つくし だれの子 すぎなの子
       土手の土 そっと上げて
       つくしのぼうやが のぞいたら
       外は そよそよ 春の風